この時期にしか食べれないアレ
皆さんご存じでしょうか、フィンランドってスイーツがかなり精細に欠けているんです。北欧のイメージでベリーのスイーツがありそうなんですが、ないんです。フィンランドで外れのない美味しいスイート胸張って言えるのは、アイスです! 夏にはアイスクリームカーが公園に止まっているので、夏に着た際は是非食べてみてください。

話を戻します
1月の終わりごろからスーパーやカフェなんかでチラチラと出てくるスイーツがあります。
その名も”Runebergtorttu“ ルーネリベリタルトは冬の期間いつでも食べられるわけではないんです。2月5日がルーネベリの日というのがあって、その日に合わせて食べるスイーツがこのルーネベリタルトなんです。
ただ、毎年出回る時期が早くなってる気がするので冬の間中ずっと売られている日が来るのは遠くないかもしれないですね。
ルーネベリって誰?
先ほどから言っているルーネベリタルト、このスイーツの名前フィンランド人の詩人から来ています。ヨハン・ルドヴィク・ルーネベリは詩人としても活躍しましたが他にも教授、教師、ジャーナリスト、牧師の肩書を持っています。
彼の父親はスウェーデンからの移民で、ルーネベリはスウェーデン語での作品も残しています。
また、ルーネベリの妻フレデリカ・ルーネベリも物書きで夫婦そろって芸術家だったようです。
2月5日は【ルーネベリの日】とされていて、フィンランドのカレンダーにも記されている行事の日となっています。
1854年に生まれ故郷であるピエタサーリで誕生日である2月5日に50歳を記念してお祝いしたのが、ルーネベリの日の始まりと言われています。そして、今日まで続く国旗を揚げる日の一つとなっています。
ルーネベリタルトの発祥
ルーネベリタルトのレシピがどうやって発祥したのか、色々と諸説があります。
一般的にフィンランドでも知られいているはルーネベリタルトの発祥は、奥さんが甘党であるルーネベリのために硬くなりかけているパンとケーキの残りで作ったとされています。
実はそうではないという説があります。それが、ポルヴォーのパン職人Lars Henrik Astenius(ラルス・ヘンリク・アステニウス)が新たなパンを作ろうと思ってジャムを真ん中に乗せたのが原型とも言われています。
ルーネベリはかなりの甘党だったようで、このパン職人が作ったパンをよく食べていたそうです。それでも、このタルトは当時高級だったアーモンドや砂糖やバターをふんだんに使っているので毎日食べるという生活ではなかったようです。
ヘンリクのオリジナルのレシピは現存していないのですが、ルーネベリの妻フレデリカのレシピ本の中にタルトの作り方が残っていました。このレシピ本も長い間見つかっておらず、2004年ポルヴォーのルーネベリ夫妻の家をリフォームした際に見つかりました。
ルーネベリ夫妻が過ごしたポルヴォーの家は保存されていてミュージアムとして一般公開されています。(2020年2月9日現在はコロナウィルスの影響で2月28日まで閉館しています)
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